一般的に賃貸物件といえば「アパート」と「マンション」でしょう。この二つの具体的な違いは何でしょうか?そして、どちらを選べば良いのでしょうか。今回はアパートとマンションについて異なる部分や選ぶ際のポイントを紹介します。
◆アパートとマンションは何がちがうの?
多くの人のイメージでは「アパート」は「マンション」に比べてチープだと感じることが多いと思いますが、実際のところ違いは何でしょうか?結論から申し上げますと、アパートとマンションを区別する明確な規定はありません。建物の登記簿謄本にも、構造・階建・面積などの表記はあってもアパート・マンションまでの表記は無いのです。
実際の表記例
- ①種類/店舗兼住宅
- ②構造/鉄筋コンクリート造陸屋根2階建
- ③床面積㎡/1階 81㎡ 2階 52㎡
※他に不動産番号をはじめ登記日や所有権に関する事項などが明記されます
残念に思われた方もいるかと思いますが、これらはあくまで1つの総称(呼び方)なのです。物件の条件に対してどう呼ぶのかは採用する側の都合に大きく左右されます。
◆物件を取り扱う会社が呼び名を決定します
では、どうして呼び名が変わるのでしょうか。物件を取り扱う会社(ハウスメーカーや不動産会社、ポータルサイトなど)のそれぞれで社内ルールがあります。建築物の構造・階層・材料など各企業によって異なるため、ルールに基づき判断要素が違ってくるのです。
某大手ハウスメーカーの場合ですと、軽量鉄骨と重量鉄骨造の集合住宅があり、そのどちらもマンションとして販売しています。
すなわち、同じ建物構造の物件であったとしても、「マンションとして販売」する会社、もう一方では「アパートとして入居者募集」などといったこともあり得るのです。
◆それぞれのメリット・デメリットを考えてみよう
二つの建物を例にしますと、同じ築年数や立地、面積などのデータで比べてみると、アパートはマンションより家賃が安い傾向が見られます。また、アパートは1棟の世帯数が少ない傾向にありますので、ご近所付き合いを重視する方、こじんまりとした環境での生活が好きなかたに向いていると言えるでしょう。
マンションはアパートに比べて建物の規模も大きいこともあり、ご近所付き合いのプライオリティーを低く、出来るかぎり静かに生活したい方には合っているでしょう。また、分譲の区分所有部分が賃貸に提示されている物件は、仕様や設備が一般的な賃貸物件と比べてハイグレードの場合が多いです。建物の外観や玄関などもグレードの高いので、ハイグレードな仕様・設備が好きな方は分譲タイプのマンションの賃貸が良いと思います。
防音性に関しても、アパートよりもマンションのほうが優れているというイメージなのではないでしょうか。鉄筋コンクリート造の分譲マンションと築年数が古い木造のアパートとを比較した場合には正しいでしょう。
ですが、鉄筋コンクリート造のマンションでも隣人の生活音が気になる物件もありますし、その逆で、近年では木造アパートでも防音性に優れている物件もあるのです。
したがって、「マンションだから防音性が高い」「アパートだから防音性が低い」と最初から決めるのではなく、実際に物件を自分の目で確かめることはとても大切なのです。
◆あなたに合うお部屋探しのために
お部屋探しでは、「アパート」「マンション」という呼び名で優劣を付けるのではなく、自分自身の希望のライフスタイルを描き、最低限押さえておきたい条件は何なのかを洗い出すことが大切です。
その後に、物件の情報を比較して絞り込んでいきましょう。立地や間取りだけに拘らず、暮らし方を基準にしたお部屋探しは、引っ越し後の快適さが異なってくるものです。
日宅では、あなたのお部屋探しを全力でサポートさせていただきます。些細なことでもかまいませんので、まずは弊社スタッフまでお気軽にお声がけください。